■ 「ウイルス・細菌・カビ」の構造の特徴は?
細菌と真菌(カビ)は、細胞を持っており、単体で生きることができるので、分類上は「生物」になります。
また基本構造から、細菌は一般的に単細胞生物、真菌(カビ)は多細胞生物(様々な形態や機能の細胞を持つ)とされています。
逆に、ウイルスは、細胞を持っていません。つまり単体で生きることができず、生物としての条件を満たしていないので、分類上は「非生物」(物質)になります。
ただしウイルスは、“他の生物の細胞を利用して増殖できる” という、生物の特徴を持っていることから、「生物と非生物の中間」といわれることも。
■ 「ウイルス・細菌・カビ」の大きさは
ウイルス、細菌、真菌(カビ)の大きさは、以下のようにウイルスが一番小さく、細菌、真菌(カビ)の順で大きくなります。
細菌は顕微鏡で見ることができますが、ウイルスは電子顕微鏡などの特別な顕微鏡でしか、見れないくらいの小ささいものです。
ウイルス < 細菌 < 真菌(カビ)
- ウイルス
20~300nm(ナノメートル) - 細菌
0.5~5μm(マイクロメートル) - 真菌(カビ)
2~10μm(マイクロメートル)
※ 1mm=1,000μm=1,000,000nm
(μmは1mmの1000分1、nmは1mmの100万分の1)
■ 「ウイルス・細菌・カビ」の主な病原体の種類
ウイルス、細菌、カビの主な病原体(病気の原因となる微生物や微細な物)は、以下のよう種類があります。
- ウイルス
インフルエンザウイルス、ノロウイルス、エイズウイルス、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、エボラウイルス、コロナウイルス、風疹ウイルス、肝炎ウイルス、狂犬病ウイルスなど。 - 細菌
大腸菌、結核菌、赤痢菌、虫歯菌、破傷風菌、チフス菌、黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌、コレラ菌、炭疽菌、サルモネラ菌など。 - 真菌(カビ)
白癬菌(水虫菌)、カンジダ、アスペルギルスなど。
■ 「ウイルス・細菌・カビ」の主な病気・感染症の種類
ウイルス、細菌、カビが原因となる主な感染症(病原体の感染により生じる病気)は、以下のよう種類があります。
- ウイルス
インフルエンザかぜ症候群、非細菌性急性胃腸炎、後天性免疫不全症候群、アデノウイルス感染症、風疹、肝炎(A型、B型、C型など)、帯状疱疹など。 - 細菌
感染性胃腸炎、腸管出血性大腸菌(O157)感染症、結核、赤痢、破傷風、敗血症、コレラ、炭疽症など。 - 真菌(カビ)
水虫、カンジダ症、アスペルギルス症など。